レギュラーシーズンも残すところあと2試合。西地区優勝を果たした琉球ゴールデンキングスを迎えての最終節は、今季の集大成であると同時に、次に控えるチャンピオンシップを勝ち進んでいく上でも非常に重要な戦いになる。琉球とは今季1勝1敗で星を分けており、まだチャンピオンシップで対戦する可能性も残されているだけに、より一層気を引き締めて挑みたい。

琉球のバスケットにおける特筆すべき点は、失点率の低さだ。レギュラーシーズン第28節終了時点での平均失点は、B1全18クラブの中で唯一の70点以下を記録。千葉も前回の対戦で今季3番目に低い60得点で琉球に敗れているほか、勝利したGAME1も72得点と、平均80点以上をマークする得点力を抑えられてしまった。加えてリバウンド数もリーグトップクラスとディフェンスの強度が高い琉球だが、3P試投数・成功数が多く、3P％でも上位に位置するという特徴もある。ロスターを見てみると、3P成功率でリーグTOP10にもランクインしている#14 岸本を筆頭に、今季躍動が目立つ若手の#24 田代、昨季のチャンピオンシップ ファイナルでMVPを獲得した#51 古川など、琉球には3Pを武器の1つとして持つ選手が多い。特に琉球#51 古川は前回対戦時は出場していなかっただけに、十二分に警戒する必要があるだろう。鉄壁とも言える守備と高い3P成功率が見事噛み合えば、試合の流れは一気に琉球へ傾きかねない。千葉がゲームをコントロールするには、チームトップの平均リバウンド数を誇る琉球#12 マーティン、#33 ブラウンからインサイドの制空権を奪うのはもちろんだが、相手のミスを誘う守備で序盤から得意のトランジションゲームに持ち込めるかが重要だ。相手に強力なプレッシャーをかけるディフェンスを得意とする#10 チェンバースや、ここ最近スティールで魅せる場面が多く、3Pの精度も向上している#27 石井の働きに期待したい。

レギュラーシーズン最終戦となる今節は、間違いなく両チームともに総力戦となるだろう。琉球のホームを沸かす多くの熱狂的なブースター達も、チームと共に船橋アリーナへ駆けつけるはずだ。チャンピオンシップでもリーグ制覇を争うことになるライバルから2連勝を掴み取るためには、チーム・フロントスタッフのみならず、ブースターの力も結集する必要がある。船橋アリーナ全体をジェッツレッドで染めてこの最終節を突破し、チャンピオンシップに向け大きく加速する後押しをしてほしい。