この度、12月23日(日)にCNAアリーナ★あきたにて行われたB.LEAGUE2018-19シーズン第15節vs秋田ノーザンハピネッツ戦GAME2の第2Q途中で、千葉所属の#3 マイケル・パーカー選手がトスしたボールが、直前のプレーでの接触により倒れていた秋田所属の#55 谷口大智選手に当たるという事象が発生しました。
当該試合内ではこの行為に関してテクニカルファウルがコールされましたが、その際に谷口選手が脳震とうを起こしていたことなど事態の重大性を鑑み、改めて本人への事実確認および第三者からの公正な判断を仰ぐためにB.LEAGUEの規律委員会に対し上程し対応を検討しておりました。
それに対するB.LEAGUEからの回答も含め、クラブ代表島田慎二およびパーカー選手本人から皆さまへの謝罪コメントおよび今回の件に関する対応について、下記にてご報告させていただきます。
【クラブ代表島田コメント】
今回の件について、当クラブ所属の選手が多くの方に不快な思いを与え、また悲しい気持ちにさせてしまったことについてまずお詫びさせていただきます。
多くの方から様々なご意見を頂く中で最善の対応を模索しておりましたが、感情論で推し進めるのではなく、第三者の公正な判断も加味するためにB.LEAGUEおよび規律委員会に対して本件についての検証、懲罰の発行について調査を要請致しました。また、パーカー選手本人への事実確認も行い慎重に対応を検討いたしました。
B.LEAGUEからの見解を要約しますと、「さまざまな角度からの映像で検証した結果、挑発・威嚇・侮辱の意が読み取れる行動であるものの、現状懲罰規程では懲罰の発行がし得ないものである。しかし、行為自体は決して好ましいものではなく、「人間力」、「インテグリティ」を重視するB.LEAGUEの考え方に反するものであることから、厳重注意の対象とする」というものでした。また、本人にも事実確認を行ったところ故意に谷口選手を傷つけるつもりはなかったと確認が取れました。
クラブとしてはペナルティを課すことも視野に入れておりましたが、B.LEAGUEからの判断及びパーカー選手本人との事実確認を踏まえ、今回はクラブからも厳重注意の処分を課すことに致しました。しかし、ボールが谷口選手に当たった事実は消えず、故意でなくともプロスポーツ選手としてあってはならない行動であること。次に同様の行為を繰り返すようなことが認められた場合クラブとしてペナルティを課すことを併せて伝えました。
なお、今回パーカー選手の事象が発生する前に谷口選手が転倒する原因となった#21ギャビン・エドワーズ選手との接触に関しては、B.LEAGUEの回答として「谷口選手との接触の際に拳付近が顔面付近に当たっている様子は見えるものの、腕もたたんでおり、悪質に肘を振った、勢いを付けて拳を当てた、という様子はうかがえず、暴行による懲罰の発行には至らないシーンと判断する」という内容が得られましたので、クラブとしてエドワーズ選手への処分は行わないことといたしました。
ただし、上記処分・対応をもって終了ではなく、今回の一件を、スポーツマンシップについて改めて考え直す機会にしたいと考えております。
具体的には、パーカー選手だけでなく全選手を対象に、スポーツマンシップについて、そしてプロスポーツ選手としての在り方について考えるべく、外部専門家によるカリキュラムを取り入れた研修を実施し、再発防止に取り組むことを決定いたしました。
チームに関わる全員が、スポーツマンシップを発揮し、より多くの皆さまに愛されるチームに成長できるよう努めてまいります。また、今後このスポーツマンシップ研修の活動内容に関しては、レポートとして皆さまにも開示・ご報告させていただきます。
最後になりますが、谷口選手の一日も早い回復をお祈りするとともに、今回の一連の件に関してご迷惑をお掛けしたすべての皆さまに対して改めて深くお詫び申し上げます。
【#3 マイケル・パーカー選手コメント】
まず、はじめに谷口選手とその関係者、両クラブのファン・ブースター、今回の件で不快な思いをさせてしまったすべての皆さまにこの場をお借りして深くお詫びします。
決して故意に彼を傷つけようとした訳ではなく、リスタートのために審判へ戻すつもりの返球でした。しかし、結果的に彼にボールをぶつける行為となってしまったことは事実で、私の軽率な行動が、彼に対しても、そしてバスケットボールファンの皆さまを失望させてしまったことに対しても、大変申し訳ないという思いでいっぱいです。試合後に直接謝罪をしようと思いましたが、搬送されてしまったということでそれは叶いませんでした。
失った信用を取り戻すことは容易ではないと思いますが、今後はプロフェッショナルとして相応しい行動が何かを改めて考え、プレーで返していくしかないと考えています。
今は谷口選手の一日でも早い回復を祈るばかりです。
今回は多くの方を悲しませるような結果を招いてしまい、大変申し訳ありませんでした。